Muriel Gaggini, Professional Heraldic designer

ミュリエル・ガチーニ: 紋章デザイナー

MGスクールで全てのコースには詳細なテキストが提供されるので、レッスン中に与えられた教えが手元に残ります。

入門講座: 6っか月コース

中級講座: 6っか月コース

紋章デザインとは The design of a coat of arms


古代時代から戦士の盾に付けられている模様(紋章)は、その人の身分を表します。ヨーロッパでこれを正確に記録する習慣は12世紀からフランス王室で始まりました。皇帝、君主、そして十字軍に参加する騎士は自分の紋章を子供に継承する習慣を始めます。これは新しい学問として"Heraldry"、「紋章学」と呼ばれてきました。
盾「シールド}の上に乗せる柄を「チャージ」と呼びます。それを紋章と呼びます:英語でCoat of Arms です。

紋章のデザインは遠くから見てわかりやすい派手な色と模様で、はっきりして、強い印象を与えてくれるデザインでなければなりません。紋章は個人のアイデンティティー及び地域、政府機関、民間の組織等を表すマークです。通常の色彩は3つのグループに分けられています:金属、色彩と毛皮の3種類です。彩色方法に厳しいルールがあります:金属の上に金属を重ねない。色の上に色を重ねない。毛皮の上に毛皮を重ねない。12世紀から王国の全ての紋章を記録し始めたのはフランスが最初です。現在もヨーロッパの各国で引き続き紋章が登録されています。例えばイギリスの紋章院がこれを担当していますが、そこには紋章官が20人位勤めています。国内の紋章登録、紋章作成、紋章授与その他様々な儀式及びイギリス議会開会式を担当しています。

色彩のシンボリズム:Colours and symbolism

金:信仰、誠実= faith, sincerity, 銀:希望= hope, 赤:力=strength, 青:忠実=loyalty, 緑:愛情=love, 黒:用心、慎重=prudence 等があります。

盾の上に載せる全てのチャージにも意味があります。例えば、ライオンは力を意味しているので、王国の紋章によく見られます。金の百合の花はフランス王室の象徴として使われてきましたが、他の紋章にも見られます。紋章をデザインするときは、依頼者の為のオリジナル作品ですので、別人の紋章の色とチャージは使えません。

Charges チャージを選ぶ

新しく 紋章をデザインするときは、依頼者の背景、目的、考え方などを聞いて、盾の表面に載せるチャージを決めます。色の組み合わせとチャージの大きさをバランス良く配置します。遠くからよく見える仕組みであればデザインは成功します。この世の中に存在するものは全てなんでもチャージに出来ます。

Flandres (ベルギー)    Lille (フランス)

盾の周りのもの:シールドの外 Around the shield: 1.

シールドにチャージさえあれば、これだけで紋章になります。しかし、もう少し装飾的にデザインをするなら周りにいくつかのものを付けます。例えば、盾の上、左右及び下部に依頼者のアイデンティティーに関係するデザインを加えることができます。そうすることによって紋章はさらに派手で、立派なデザインになります。例: 

個人の紋章:POYCK (ポイック家)。
盾の部分のみは紋章です。説明: 横に2分割されたシールド:上は金の地に黒い鷲。下は黒い背景に銀の波。盾「シールド」の上にその家の位を表す銀のヘルメット;兜の上に紋章と同じ黒い鷲。兜の上から左右に流れる黒の金のマント。歴史の古い家ですので、兜が使用されています。兜はヘルメットとも言えます。

盾の周りのもの:シールドの外 Around the shield: 2.

シールドの上に兜を載せている紋章の歴史は長いですが、国によって兜を使わない習慣があります。兜 (ヘルメット)無しで盾の上に飾りを載せると場合は、リースを使います:(英:wreath)。20世紀からリースのねじり目の数は6つで、色は必ずシールドの主な色を使います:一般は2色、金属色と色、稀の場合は3色。最初のねじり目を金属色(金か銀)又は毛皮のアーミンにします:(英:ermine)。上記のポイック家(POYCK)のリースのねじり目は金と黒です。リースの役割は2つあります:1.兜の上に着いているマントをしっかりと抑えるためです。2.兜飾りを支えるための「台」にもなります。例:MGスクールの紋章